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2011/07/02
ネック修理2

ネック折れ 修理例2


※折れ方は悪くないのですが、適切な補修が行われず非常にやっかいな状態のケース。
複雑な折れ方をしてしまった場合にも有効な方法です。

左右でかなり深さの違う折れ方になっており、ボンドによる不適切な補修が行われているため、問題箇所を除去し当て木をします。
当て木に使用する木材はマホガニーを使用していますが状況によってはメイプル材など他の材料を使用する場合もあります。
ES-175ネック折れネックボキ1 ES-175ネック折れネックボキ2
ES-175ネック折れネックボキ3 問題の箇所を全て除去
このケースでは折れ方自体は悪くなかったためそれほど大きく切削してませんが、状況次第でもっと大きく取る場合もあります。
ES-175ネック折れネックボキ4 マホガニーの当て木を接着後、整形します。
アジャストロッドの露出部分は元の状態よりも若干厚みがあります。
ギブソンオリジナルはこの部分が非常に薄く折れやすいので少し厚みを持たせ、自然なボリュートになるように整形していきます。整形後、生地仕上げ→塗装下地(目止め含)を行います。
ES-175ネック折れネックボキ5 ES-175ネック折れネックボキ6
ES-175ネック折れネックボキ7 中塗り行程で、ある程度色を合わせます。
ある程度合わせてしまうことで着色時の色合わせが楽になり、必要以上に濃い色にする必要がなくなります。
ラッカーによる塗装は手間がかかり、非常に面倒な作業ですがここは忍耐で乗り切ります。
中塗り作業終了後は研磨をし、着色作業に移ります。
ES-175ネック折れネックボキ8 ES-175ネック折れネックボキ9
ES-175ネック折れネックボキ10 接合部分の色合わせ
補強材がわからないように色の濃い部分を作り、元の部分の濃さに合わせてぼかしていきます。色の濃い部分も完全に塗りつぶすのではなく、微妙な濃さにすることで自然なサンバースト感になるように仕上げています。
ES-175ネック折れネックボキ11 着色後はクリアー塗装をし、乾燥、研磨後にバフ仕上げを行います。接合部分はほとんどわかりません。
大きなボリュート加工は行わず、厚みを微妙に変えて強度確保しているため、見た目はもちろん、演奏上も違和感はほとんど感じない仕上がりになります。 

修理費用の目安は、¥57750から¥63000です。

ES-175ネック折れネックボキ12 ES-175ネック折れネックボキ13

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