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2011/07/01

道具ネタ(電気配線系)


ハンダごて

これは絶対必需な上に非常によく使います。
元々あまり値の張るものではありませんので、あまりせこい物を使うのは止めた方が良いです。
以前はセラミックヒーターのパワー切り替えタイプを使用しておりましたが、現在は温度調整式を使用しています。ヒーターはセラミックです。
セラミックヒーターを熱源に使っているタイプは、温度の安定性が良く、道具としての寿命も長いです。
また、パワーの切り替えによって20〜30Wと100W以上を使い分けることが出来ます。
通常の配線は20Wでも十分ですが、ギターの配線ではボリュームポットの上や比較的大きな金属パーツにハンダ付けを行う必要があるので、瞬時にハイパワーになるタイプは作業がとても速いのです。
モデルによっては、こて先を交換できるので用途によって使い分けることもできます。
温度調整式なら小型のハイパワータイプが適しています。現在使用しているのは70wなので、絶対的なパワーは切り替え式よりも上でポット上のハンダ付けも一撃です。
プリント基盤などに使用する場合は温度を下げて使用します。
こて先の交換が可能で、ダイアルで簡単に連続可変調整ができるため、あらゆる作業が1本でこなせます。

※注意 上記のような基準で選んだハンダごてのこて先は、通常腐食処理がされています。 絶対にヤスリ掛けなどはしないようにして下さい。手入れは特に必要有りません。

ハンダ

これも絶対はずせない物なので、ケチってはいけません。購入するときは、錫60%(融点が低い)の物を選んで下さい。
このとき、あまり少ない量だと高いので思い切った量(大丈夫、きっとたくさん使います)を買っても良いでしょう。
ちなみに私は、ハッコーのHEXSOL 錫60% φ1.0を1kg単位で購入しています。

ギターの場合、オールドソルダー系もよく使用されますが、ハンダだけ特別な物を使用しても大きな変化は出ません。
ポットやコンデンサーなどの各パーツや配線材などトータルでこだわる場合を除けば、特殊なハンダを使用する必要はありません。
まず大事なことは、上手にハンダ付けが出来ることです。
高価なパーツもハンダ付けが正しく行われていなければ宝の持ち腐れ、そんな状態で音がどうこう言う事自体間違っています。
数をこなせばハンダ付けは必ずうまくなりますので、やたらめったらいろんなものをハンダ付けして練習すると良いと思います。
そのためにも最初は一定品質レベル以上のハンダをなるべく思い切った量で購入するのがよろしいかと思います。

ピンセット 数種類用意すれば完璧
リペア工具ピンセット ピンセットが無くても作業はできますが、これがあるとコントロールザグリ内の手の入らない場所でもハンダ付けが可能になります。
また、熱くて触れない様な場所やハンダ付け直後の線を押えたりするのにも使えます。
プリアンプの配線のように、線の本数が多いときにも大変重宝します。
ピンセットの選び方は、多少の無理が効くように出来るだけ丈夫な物で先端が丸くない物が良いです。
私の場合は、さらに先端をやすりで削っています。
削ってエッジを付ける事で、ハンダカスがザグリ内に落ちた時や余分な所に付いた時に削り取ることが出来ます。
リペア工具ピンセット2 配線も数をこなすなら作業効率を上げるためにちょっと工夫すると良いです。
←は常に閉じていて押すと開くタイプ。閉じる方向にバネが効くため、配線材を挟んだまま手を離す事が出来ます。
この手は少し重いタイプが良いでしょう。 

やはり先端は少し平らに削ると使いやすくなります。

リペア工具鉗子 こちらは完全にロックするタイプ、いわゆる鉗子です。
ちょっと固い線や引っ張り気味に作業を行う場合に重宝します。 

これも先端は加工しないと配線作業には不向きなかたちです。
このような流用工具は便利なのでいろいろ試してみて自分なりに加工して使用すると良いです。

ニッパー 配線作業には必需品
リペア工具ニッパー ニッパーは配線作業では必需です。
簡易的な激安物から高級品まで価格にかなりの開きがありますが配線で使うニッパーはあまり堅い物を切るわけではありませんので、それほど大きな物は必要有りません。
出来れば刃の形状が違うもので二種類有ると良いです。
写真左のタイプは外側が真っ直ぐに切れるので、余分に出っ張った部分の切り取りに使えます。
リペア工具クニペックススーパーニッパークニペックスのスーパーニッパー、多分最強の小型ニッパーです。
非常に軽い力で切断ができるので大量に切断する時に負担が少なくて済みます。 

ハーネス工場の腱鞘炎率を下げたと言う伝説が残っており、その精度と使いやすさは間違いない所ですが、ギターリペアだと変な線もしくはやけに太い線も切る時があるので、普通のニッパーの方が良いかもしれませんね。

ニッパーは多少値段が高くても良い物を選んで下さい。
私は工具フェチなので、クニペックス製(右側)を汎用メインで使っています。
これは「プチッ」ではなく、「コクッ」って感じで配線材が切れ、その気になればφ2.0までのピアノ線が切れる優れ物です。
15年以上愛用していますが、刃がこぼれることもなく、今でもティッシュペーパーが切断可能です。
非常に良いニッパーで、長時間の作業でも疲労を感じません。 

配線材専用には下のスーパーニッパーが良いのですが、なんでも切れるわけではないのでプリアンプ配線など線を切る頻度が高い作業に使用しています。

※注意 配線に使うニッパーで弦を切ってはいけません。 配線用とは別の安物(消耗覚悟)か強力型のニッパーを使いましょう。

ラジオペンチ いわゆる普通のペンチもあると良いかも
リペア工具ラジオペンチ ラジペンと略称で呼ばれてしまう位どこにでも有って、適当に適当な所で使われていますね。
いい加減な工具と言えばそれまでですが、汎用性が高いのでギターリペアではよく使います。これはそんなに値段の高いものでなくても良いと思います。
ただ、あまりの安物は可動部分の動きが悪くなってしまうことが多いので気を付けましょう。
私は工具フェチなので、クニペックス製を使っています。
先端の曲がったタイプは慣れてしまえば、大変使いやすくギターリペアに最適です。
ソニックシステム音響事業部スタジオ事業部
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