カブトムシ」
昨年の夏、カブトムシをもらって飼育していた。カブトムシはかなり高級なエサやらマットやらで結構ゴージャスな暮らしをしていた。
一番大きな雄は10月の終わりになってもまだ生きていてくらいなので、よほど良い環境だったのだろう。メスもいたので卵を産むと良いなぁと思っていたら、ある日でかい幼虫がいるのに気がついたんだよね。ぜんぶで5匹ぐらいの幼虫がいて、そのうち一匹がかなりでかかったんだ。
春になってやけに高級な幼虫マットを数種類ブレンドしたのにする時に幼虫の大きさを確認したんだけど、やっぱ一匹だけ相当でかい、ほかの幼虫に対してあきらかにでかい。
コレはさぞかし立派なオスになるに違いないと栄養たっぷりの幼虫マットをふんだんに使いサナギになるのを待ってたんだ。
6月くらいに空洞を作り始めて場所を移動しなくなった。なぜかそのでかいヤツは水槽の端っこに部屋を作ったので外から丸見えだ。本来地中にいるのだから真っ暗なところのはずだが、なぜにそのような夜になっても明かりがあるところを選んだのか非常に不思議だ。
しばらく観察していると白っぽかったのが茶色というかクロっぽい物体に変わった。完全サナギ変態である。
昆虫って言うのは不思議だよね。一回体を溶かして全然違う形に変態するってどんな感じなんだろう。本当はいろいろ調べてみたいけどサナギの時はいじるといけないので外から観察するだけだ。
こうして、でかいカブトムシが出てくるのを楽しみにしながらマットが乾かないように毎日世話をしていたんだが、昨日最初の一匹が地上に現れた。サイズからして間違いなくあの大きな幼虫だったヤツだ。
こいつは夕方地上に出てきて、ふたをこじ開けて飼育している水槽から逃げ出したようだ。かみさんが家に帰ってきたら家の中をカブトムシがブンブン言いながら飛び回っていたらしい。さすがは成長頭だ。
大きなメスのカブトムシであった……..