ミルコ・クロコップ引退
https://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/headlines/20111030-00000017-spnavi-fight.html
ミルコの最後は2連敗で自らこの試合が最後と臨んだ試合でもTKO負けし、結果的にはUFC3連敗。無駄なことは語らず、立派な最期であったと思う。
俺の外見的な身体作りのイメージがこのミルコの全盛期の頃の身体だ。
ミルコは白人なので、凄い色白の俺は肌の色的にも近い。
極小ビキニパンツが似合うようなボディビルダーや無駄な筋肉は付いて無く見事な逆三角形となる水泳選手のような身体では無く、堂々とした腰回りを持つミルコのような体型を理想としている。
ミルコの胴体というのはプロレスラーを一撃で失神させるほどの威力を持つハイキックを出すために必要な筋肉が非常に発達しているため、極端な大胸筋や肩周りの発達によるムキムキ上半身という感じになっていない。
それが基本立ち技だけでありながら総合で戦えた理由の一つで、上半身と下半身をつなぐ腰周辺の発達により、タックルを切る、中腰姿勢で倒されずに体勢を保つ、膝をついても完全にはグランドへ持って行かせないと言った地味な強さに結びつけている。
キックを出すためには片足で立ちもう一方の足は振り上げる必要があり、この状態でパワーを振り上げた足に集中し、なおかつ身体の軸はぶれない事が重要だ。
これを実現するには足にどんなに筋肉があってもダメだし、上体のパワーがあってもダメ、それら上下の大きなパワーをシンクロさせ一本足という不安定な状態でバランスを保つ必要があるのだ。
そのために必要な筋肉が日常生活ではあまり使われない、腰回りの筋肉や外からはその組織がほとんど見えないインナーマッスルである。
これらの筋肉を鍛えるためには寝たり座ったりの状態で、どんなに重いものが動かしたところでダメなのである。
それが俺の言う、重量物を使ったウェイトトレーニングやマシントレーニングを否定することにつながっており、そんな事をどんなにがんばったところで真の運動能力は上がらないとする理論の基本部分である。
いつか誰かが証明してくれると思うが、20年前は正しいと思われていた運動方法が現在では間違った運動方法だったりするのと同じで、身体をでかくするという目的以外では完全に間違いであると言う事が常識となると信じている。
ミルコ・クロコップは大好きな格闘家の一人で、その引退と言う事からチト話が脱線してしまったが、少なくとも一時代を築き、我々ファンを楽しませてくれたことに感謝する。
また、トレーニングをしていく上で基本的な考え方に影響を受けた一人でもある。
この最後の試合の直前インタビューを見てもわかるがとても真面目でストイックで紳士である。
もう、戦う姿を見ることができなくなるが、十分良いものを見せてもらったと思う。
お疲れ様だ。